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自転車を受けいれる観光・宿泊側のみなさんが サイクリストの気持ちを学ぶための体感サイクリングイベント

普段レース畑ですが 福島県の機関である県中地方振興局からサイクリングイベントのサポートを依頼されました。

【経緯】
福島県県中地方振興局が主体で、商工観光業や宿泊業をされる方が集まってサイクリストを受け入れるにはどうしたら良いか?とあれこれ会議を繰り返していたようです(Youtuber MIHO氏を呼んで)別件で、県中振興局担当者が弊社で主催・主管しているレースを見学にきた際の話で

そもそもで言うと「サイクリング受け入れる側」が「サイクリングを体験していない」 というのは大きな問題です。マッサージ屋さんで例えると「ツボを全く知らずにマッサージ屋さんをする」といえばそのがっかり感おわかりになりますよね?

本当に受け入れ体制を作りたいなら、受け入れる側の自分たちがサイクリングとはなんぞやを体験して「何が欲しいか、足りないか、あったらいいな」を考える場としたらいいのでは?とアドバイスさせていただいたところ、サイクリングイベントを実施(現場サポート)を引き受ける運びとなりました。主たる参加者も県関係者、商工・宿泊関係者で一般の方はあまりいなかったと思われます。

【サイクリングの方がレースより実は大変】
交通規制をしないサイクリングの方が簡単じゃないかと考える人がかなり多いと思いますが、実は逆です。サイクリングの方が事故トラブルが起きやすい。なぜか?サイクリング経験だけの場合は「集団走行ができる人はほぼいません」具体例で言うと20km/hを維持して周囲のペースに合わせてマージンを取って走るということが出来ません。これには2つ意味がありまして(1)そもそも20km/h維持がやっとな方と(2)100kmくらいは走れるけど集団走行が出来ず自分のペースじゃないと「危険」と感じるテクニック不足な方です。

集団走行ができる人を具体的に定義をするならば 「30km/h~を維持してローテーションが左回り・右回りどっちもできる方」と定義します。

上記の定義のハードルが高いと感じた方や、自分のペースで走らないと他人と走ることが危険に感じた方は、今一度他人に迷惑をかけないように練習されることを推奨します( 自動車運転と同じく半年~3年くらいのある程度覚えた方が覚えたようで実はできておらず1番危険です)

今回、主対象者が経験が浅い方ですので、先頭を車両にして22km/h前後で強制的にスローペースで進ませることにしました。ある程度慣れてる方は逆に車両で気疲れしたと思いますが低速なら接触しても重大な影響はほぼなく(実際に千手観音付近で1回ありました)半数以上の参加者には程よい速度です。それでも脚を釣ってしまう人がいるはずでして、補給地点も全行程43kmなのですが

13km地点で太田屋さん  http://konan-ohtaya.com/ で天ぷらまんじゅうとかりんとう

30km地点で 中地手打ちそばMARU壱さん(矢沢永吉が大好きなご主人)

など、通常のサイクリングではありえない距離間隔でたっぷり休憩をしていただくことにしました。また、この意図としてはどのくらいの地点で水分が欲しいか、塩分が欲しいか、糖分が欲しいかを考えていただくことも含まれています。

糖分ばかりでも飽きてしまうし、塩分ばかりでも飽きてしまうし このあたりは何が良いか商工会、宿泊業の皆様が1番よくわかっていると思いますので ルートと疲労度に合わせて休憩(飲食)を考えていただければいいですね。

通常はテントでさくっと食べるのが多いのですが、店内でゆっくり1人前をたべていただくのは 経験が浅い方が多い今回はしっかり休んでいただき安全にゴールまで、そしてそばも作り置きでなく打ち立て茹でたてをいただく、地元おいしさの違いも感じて欲しいために設定しました。

朝強風と天候が回復しませんでしたが昼頃になると回復してきたたのでグループごとに記念撮影を行いました。この青松浜は晴天ならば磐梯山がもっともよく見える場所です。

こちらは、ウチの範疇でアトラクションを仕込みました。まさかサイクリングで「ビーチフラッグ」をさせられるとは思わなかったと思います(元気ある希望者のみ、他の方はOXクイズで賞品)ただ、ルートを回るだけでなく「人生ゲーム的なサイクリング」もやってみると面白いかなと思います。

県中地方振興局が主催のイベント 地域の観光名所も含まれています

千手観音(千手院) 文化財のため中の撮影は禁止ですが、お寺の方に特別に開帳いただき説明をうけました。

「中地大仏と大きなケヤキ」こちらも管理者に由来・移転した経緯などをご説明いただきました。

自分たちが実際に体験してから、サイクリスト受け入れを考えないとプラン実現までのスピード感も、参加者があ、そこそこ「わかっているね」というツボ感も全くわかりません。通常のサイクリングとして考えると、違和感のあるサイクリングイベントだったかもしれませんが、これからサイクリストを受け入れる皆様が「サイクリングを知る」「参加者が何を望むか考える」という意味では大きな収穫を得たサイクリングイベントだったのではないでしょうか

ゴール後は 東北シクロクロスなどでもお世話になる レイクサイド磐光さん で汗を流し解散となりました。参加された皆様お疲れさまでした!

今回のマップと、プランニング資料 20191005-資料 こちらです。

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