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急遽Hi Noise Warning(高いノイズ)で計測機材動かず、目取で駅伝計測を実施

稀に起きる(高いノイズ発生)でのタイム計測トラブルの実例とどう対処したかを記します

11月3日(祝日)
福島県田村市(常葉町)にてビートル駅伝が開催されました
https://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/30/beetle2023.html

2022年まで、左下赤線の常葉運動場が交代地点でしたが、2023年度は田村市常葉体育館前に変更となりました。

11月1日16時すぎに、新しい交代地点でのノイズ測定とコースの確認・選手の流れを自治体担当者とチェック

マンホールの下などは、電力線があり計測機材に影響を及ぼす場合もあるため念入りにチェックし問題なし
大会当日の朝を迎え機材を設置。6時過ぎに電源ON。予備チップで動作確認を行い大会1時間前には全ての準備が完了し9時の本番を待つのみ。

(トラブル発生)
本番約10分前8時50分前後、計測機材がエラー警告(BEEP音が鳴り響き止まらない状態)

機材の状態を見ると Hi Noise Warning (英語:Link先を参照)とCONNECTION LOST(ノイズが高すぎてアンテナからデータを拾わない状態)を繰り返す事象が発生。アンテナ線の不良を疑い予備品に交換およびマンホールから位置をずらしてみても変わらず。

原因は近隣からの外乱(周囲で高いノイズ)によるもの。

弊社で2013年からの約10年で秋田県(最寄りの工場からのノイズ)、栃木県(山岳地点で高出力アマチュア無線使用)と2回同様事象を経験。ノイズ発生源をオフにしない限りデータは取れないため(その場でオフは無理と判断)大会の進行に影響を最小限に留めるよう即時判断し、当日の一切の計測機材使用を諦め「目視による計測」に切り替えました。定刻9時00分スタートでしたが、準備を整え9時05分(5分遅れ)で小学生の部門スタート。

1人が番号読み上げ、1人が番号入力し「チーム表彰」は予定通りに実施。区間賞も時間内に時刻データは取得しましたが万が一があってはいけないので、確認するまで賞状は渡さずという対応をしました。

計測機材は便利ではありますが、こういったトラブルもあり即時判断し、切り替えて「目取り=目視」で着順を拾えるスキルを持つ必要があります。

【外乱の原因】
計測機材が拾ったノイズの高さ・周波数帯から、電力・電波を発するものが近くにあったことは疑いようがなく、訪問した2名になにかイベント・催事ごとがなかったか確認したところ、消防車も出るなど盛大にお祭りが開催されていたとのこと。

現場で経験した、影響を及ぼしやすい発生確率は順番に

(1)音響ワイヤレスマイク(地域の音響屋さんが海外製品を使うこともあり電波法に適しておらず影響を及ぼす)
イベント会場ではよくあることで、技適マーク有無を確認し、ないものについてはオフをさせていただくだ対応

(2)発電機(古くなったものがあるとノイズがかなり高くなる)
参考URL https://cosmo-ict.com/blog-noise001/

(3)無線機(電波法に適していない海外製品を使用している)や公共Wi-Fi(正常に機能しておらず障害発生率高い)

技適マークを確認しないものに関してはオフしていただく対応。有名ブランドモトローラなどでも技適外製品があるため要注意

(4)ドローン
ゴール付近を飛んでいるとデータが取得できません。各大会でドローンは計測機材近隣200m程度飛ばさないようにお願いしています。

(5)特殊作業車
電源搭載の高所作業車・クレーン車など。テレビカメラでゴールを撮影しようとした際も高ノイズが発生します。

(6)照明のノイズ(特に水銀燈)
陸上競技場や街路などにある旧式の水銀燈がオンになるとノイズが高くなり影響を及ぼします。

ご参考として記します。

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