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自治体主導のサイクリングルートが99.9%失敗する理由PART1(省庁・行政関係者必見です)

自治体主導のサイクリングルートが99.9%失敗する理由

Yahooニュース(福島民報紙面)
https://news.yahoo.co.jp/articles/59feaf52349d371b4e59220befc47242f3693e82

自転車機運が高まること、省庁・行政の方が取り組んでいただいているのは大変嬉しいことです。
しかし現状のままでは99.9%失敗する理由について「現状」を踏まえて説明したいと思います。

 

【問題点1:そもそも、何をしていいかがわかっていない】

家を建てたいと思っても、設計図がかけない人がいない、現場施工ができる人がいない状況で家を建てているのが省庁・行政の現実です。省庁・行政の職員は総合職であり、人事異動が3~4年ごとにあるため専門家はほぼいません。モチベーションとしても極稀に熱血な方もいますが、たまたま業務としてでやることになったためにやっている。なんとなくやらざるを得ずやっているというのが現実です。

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(ポイント1)
考えてみましょう。自分が仕事で来週この中の種目で大会を開催することになったので用意してと言われて、正確に参加者のニーズに合ったものが提供できますか?大多数の方が的はずれなことをやってしまうと思います。サイクリングおよびレースで何が「ニーズ」として必要なのか実際の決定権を持つ彼らにわかってもらう必要があります。

(問題点2:省庁内、行政内の根回しに時間を取られて、実行速度が牛歩戦術並みに遅い)

日本の省庁・行政の仕組みの根本問題ですが、何かやろうと思っても「根回し」に時間を取られてしまい「サイクリストのニーズ」はどこにあるのか「サイクリストが求める実行時期」に沿うよう対応することが必要ですが、サイクリストが求めるニーズに応えることが1番ではなく社内調整が1番、サイクリストのニーズは2番という本末転倒な事態が福島県を問わずどこも起きています。民間であれば1週間で決まることが1年以上かかってしまいます。地元のサイクリングルートですが

猪苗代湖サイクリングモデルルート

http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/cycling/tubuyaki2211a.html

コースをどう設定するか。各自治体さんの駆け引きがはじまります。ここを通せ、じゃないとうちは協力しない、観光面ではこう、道路行政面ではこう。まず優先すべきは「サイクリストのニーズ」はどこにあるのかを把握しそれを改善・解決することであって、省庁や行政内の調整が主ではないのです。

傍目に見ていて、拉致があかないために、自転車に乗ったこともない方が、自分の立ち位置だけの話でものごとを決めていく仕組みは100%よくないと判断。はい!全員実際に自転車でまわりましょう。半ば強制的に走る機会を2回作ってもらいました。

そもそも、机上の空論だけで行政間の駆け引きをするのは絶対にいけません。踊る大捜査線の名ゼリフ「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!」実際の現場を体験(道路交通法を理解していない面や、ヘルメットの被り方、自転車の調整、走行に必要なメンテナンス、見どころはどこか、そしてどのあたりで疲れてくるか、疲れてきた時、パンクや体調不良などで緊急時に欲しくなるものは何かを指導)しながら猪苗代湖一周を走りました。

福島県の皆さんはちゃんと話を聞いていただけるので成長スピードは行政としてはまだ早いと思います。

(ポイント2)
省庁や行政間の駆け引きが優先ではなく、まず優先するのはサイクリストのニーズ。これがどこにあるのか実際に体験してください。情報量が違いますしおぼろげな知識と、なぜいわゆる有識者と言われる人たちが、自分たちの感覚では不必要なものを強く言うんだろうか?というギャップを埋めることが出来ます。

PART2に続きます

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